岡田武史さんは元サッカー選手で、指導者として活動をしている方ですが、サッカーを知らなくても全日本選出や勝敗などニュースになりますので、お名前くらいはご存じという方は多いのではないでしょうか。
筆者は1998年、中心選手だった三浦知良、北澤豪を外したあの一件がとても強く印象として残っています。
当時、賛否両論でマスコミをはじめ多くの方が議論していました。
想定していなかったことをした岡田武史さんとはいったいどんな方なのでしょう。
岡田武史とはどんな人物?
1956年生まれ、現役時代のポジションはディフェンダーでした。
メガネがトレードマークで愛称は岡チャン。
幼少期は野球少年だったそうです。
サッカーに夢中になったのは中学生の頃、高校はサッカーとしては知名度のない学校に進学しますが、現役高校生でユース代表に抜擢されます。
大学卒業後、社会人となり、ジェフユナイテッド千葉の前身である古河電気工業サッカー部に入部、社員として働きながら社会人サッカー選手として活躍していきます。
のち、指導する側の方に関心を持ち始め、現役引退後はそのまま古河電工のコーチに就任し、指導者としての人生を歩み始めます。
1995年に日本代表のコーチに就任、1999年にコンサドーレ札幌の監督に就任、2003年横浜F・マリノスの監督に、2008年再び日本代表の監督に抜擢されます。
現在は経営者として活動する傍ら、講演などの活動も積極的に行っているようです。
岡田武史の名言①
人間は土壇場になったら強くなる。本当に人間って強いもんですよ。でも大体みんな、その前に諦める。諦めないで頑張ってたら、人間には底力ってあるもんです
土壇場になると本領発揮したり、いつも以上の力を発揮する人は確かにいますが、それとは真逆で萎縮してしまったり、諦めてしまう人ももちろんいます。
諦めないで頑張ることができ、結果が伴うとわかれば挫折する人はあまりいないのではないでしょうか。
人は、頑張った先にその結果が見えないと諦めてしまうのだと思います。
頑張れる人は、その先の未来が見えているのではないでしょうか。
はっきりと見えているのではなく、確信に近い自信のようなものといった方が近いかもしれません。
そういう人間を育てるのも指導者や親、教育者の使命のようなものではないでしょうか。
人間とは本来強い生き物とわかっているからこそ、言える言葉に感じます。
岡田武史の名言②
ボクはココが正しいポジションだと言う。「監督に言われたからここにいました」これでは選手じゃない。この傾向が(日本人は)外国人よりちょっと多い
選手に限らず……だと思います。
言われたことしかしない、それは間違いではないです。
でも、人は考えて行動することができる生き物ですから、言われたことだけをしていては成長できません。
もちろん、言われたこと以上のことをすると怒る上司などもいますが、その辺は上の立場の人となりを見ていれば、どう動けばいいのかがわかるものです。
とくに選手となれば、実際に試合をしている選手にしかわからないことだってあると思います。
一分一秒を争ったり、チャンス時には、自分で判断して考えて行動する、が正しい選択ではないでしょうか。
岡田武史の名言③
試合に出ないと伸びないという言葉があるが、そうは言い切れない。練習で力を付けないと試合に出る事、試合で活躍する事などはできないのだ
この名言は賛否両論ありそうです。
確かに練習で力をつけていない選手が試合で実力を出せるとは限りません。
しかし、試合慣れというのも必要ではないでしょうか。
観客がいる中での試合は、なかなか経験できるものではありません。
もちろん場数を踏んでいればいいのですが、まばらな観客と全日本などのような大観衆の中での試合とでは、緊張の度合いも違ってくるでしょう。
また、試合で力を発揮するタイプもいると思います。
またその逆も……
それらの見極めは監督がどれだけ選手の内面を見ているか……なのでしょうね。
岡田武史の名言④
動物は今を精一杯生きている。でも人間は、済んだことを悔やんで今できない。先のことを心配して今できない。俺はそういうのは大嫌いだ。今できることをやってくれ
これはメンタル面のことでしょう。
オンオフの切り替えが上手い人とそうでない人の違いではないでしょうか。
筆者も済んだことを悔やんでもどうしようもないですし、それが枷となって今を無駄にしてしまうのは勿体ないと感じます。
けれど、失敗を恐れたり不安を抱いたりして萎縮してしまうのは人間誰しも抱いていることと思います。
それを表に出すのか、上手く切り替えているのか、ではないでしょうか。
先のことを心配しても仕方ないということはわかっていても、また失敗をしたら……と過去の記憶がそうさせてしまうのだと思います。
また、もう失敗はできないと気負ってしまいすぎるから不安になることもあります。
なかなか難しく厳しいことをおっしゃる。
しかし、これらを克服してこそ求められる選手像なのでしょうね。
岡田武史の名言⑤
物事の判断基準は「損か得か」「好きか嫌いか」「正しいか間違いか」などいろいろありますが、僕は様々な決断を下すときに必ず「この生き様は美しいか?」と自分に問いかけます
選択を迫られた時、決断の基準は自分にとっての損得、好き嫌いなどでしょう。
決断した生き方が美しいかどうかで決めるって、なかなかないですよね。
これが岡田武史さんという人間の人生美学なのでしょうね。
いや、なかなかそう思えないですし、思ったとしても言葉にできませんよ。
けれど、どう決断したらかっこいいか、と考える男性はいそうな気がします。
今までとは違う価値観で決断を下してみるのもいいかもしれませんね。
違った価値観を示すことで、違った人生という景色が見れそうな、そんな気がします。
まとめ
言うこと、思うことは誰でもできるけれど、それを実行するとなると違ってきます。
岡田武史さんは、自分の生き方に誇りを持ち、またとてもサッカーを愛し、若い選手の育成に積極的な方なのだということが伝わってきます。
これからも彼の指導を受けたり、彼に影響された選手が活躍し、そして指導者となり、また新たな選手が世界に出ていくのでしょうね。
選手としては才があっても指導者向きではない人もいて、また選手では活躍できなかったけれど指導者としての才がある人もいます。
なりたい人生を思い通りに行くのは大変なことで、ほとんどの人はそのような人生とは言い切れないでしょう。
それでも、強く願い努力すれば道は開けるかもしれません。
岡田武史さんの言葉はこれから長い人生を歩もうとしている若者の背中を押してくれる名言がたくさんあると感じました。