ボクシングで有名な人といえば誰の名前を出すでしょうか。
日本人だから日本人の誰かを出す人もいるでしょうし、世界的に有名な王者の名を出す人もいるでしょう。
格闘技が苦手な人もいると思います。
見なくてもニュースで名前くらいは聞いたことがある選手、ひとりくらいはいるのではないでしょうか。
筆者もボクシングはほとんど見ませんが、ひとりだけ名前を出すなら日本人のあの方の名前を出します。
と、筆者の個人的なことは別にして、今回はきっとボクシングを知らなくても名前くらいは聞いたことがあるであろう、マイク・タイソンさんの名言を取り上げたいと思います。
日本という国で生まれ育つと、なかなか想像しがたい境遇を生きてきた彼の言葉は、たぶん今も世界で問題視されていることに直結するような、そんな重い言葉の数々でした。
他国のことだからと切り捨てず、共に考えていかなくてはいけないことと感じました。
マイク・タイソンとは?
1966年アメリカ生まれの元プロボクシング選手、階級はヘビー級でした。
総試合数58試合、50勝6敗、44KO勝ちという圧倒的な強さを誇る選手でした。
幼少期、いじめをきっかけに非行の道へと向かっていきますが、少年院収監の時にボクシングと出会い頭角を現します。
プロデビューは18歳、白星でデビュー戦を飾り、その年11連勝していきます。
しかし彼を取り巻く環境が変わっていくと、私生活が荒れ始め疑惑事件が起きます。
収監されるなどし、タイトルを失い、後々引退へとなっていきます。
今現在、過去の犯歴などを理由に入国拒否をされるなど、過去の行動が問題視されているようです。
マイク・タイソンの名言①
「運命よ、そこをどけ!俺が通る!」
「It’s destiny, there, putting! I pass!」
力強い意志を感じます。
目の前に立ちふさがった運命はタイソンの求めるものではなかったのでしょう。
その運命を超え、その先にあるであろう求める未来に進もうとしている気迫が感じられます。
人は弱く、困難にあうとどうしても逃げたくなるし、むしろ意に沿わないけれど従ってしまった方が楽と考える人もいます。
意思を持つということは、その意思に責任を持つことです。
でも、誰かに従っているだけということは、自身の意思はなく、なにか困難があれば他人のせいにして逃げることができます。
しかし、彼はそれをしないのです。
協調も大事ですので、意思を通せばいいというわけでもなく、その線引きは難しいです。
だからこそ、人生は楽しいと思える生き方ができたら、違った運命が待ち受けているかもしれませんね。
マイク・タイソンの名言②
「きつくない仕事なんてあるかい?あんた達だって記事が書けなきゃ笑い者になる。世間は厳しいものさ。しかも冷たいときてる」
「Is there work which isn’t hard? If even you can’t write an article, I make a fool of myself. The world is a severe one. Moreover when it’s cold, it’s worn.」
よく、好きなことを仕事にしているなんて羨ましいという人がいますが、実際は違います。
好きなことを仕事にしているからこそのきつさや苦しみもあります。
また、どんな仕事でも人は自身が経験しなければその人の辛さは本当の意味で理解できるものではありません。
ただ、汲み取ろうと努力するのとしないのとでは違います。
もし、その仕事のきつさはわからないけど、だけどどんな仕事だってきついよな、稼ぐって大変だよな……と寄り添おうとすれば、世間は思うほど厳しくもないし冷たいとも感じないのかもしれません。
勝負事を仕事にしていると、勝てば褒めたたえ、負ければブーイングの嵐。
彼の心中はどんなだったかと考えると、こういいたくなる気持ちは痛いほどわかるというものです。
マイク・タイソンの名言③
「なれるものなら君のようになりたい…」と皆は言う。俺の境遇に身を置きたいなどという連中は、俺のことを10分の1もわかっちゃいない。もし俺と同じ境遇になれば、赤ん坊のように泣きだすだろう」
「Everyone says “… if he’s familiar, which would like to start to be you”. 1/10 doesn’t also understand me for the party such as would like to be in my circumstances. If it’s the same circumstances as me, I’d burst into tears like a baby.」
彼の栄光の部分、つまり成功した過程を知ろうとせず君臨した時の状態だけを見ています。
そんなことを言われていい気分になるでしょうか。
なにもわからないから見えている部分だけでその人の価値を見てしまうのです。
人として、「なれるものなら君のようになりたい」は、とても不躾な言葉であると感じます。
人は自分にないもの、持てそうにないものに憧れ欲してしまいがちです。
自身で努力をせず手にした栄光に価値などあるでしょうか。
思うのは自由ですが、それを本人に言うことではないです。
知ってしまったタイソンの心の叫び、本音が伺える言葉です。
タイソンほどの大物だから、これくらいの反論ですんだのかもしれません。
言動には気をつけたいものです。
マイク・タイソンの名言④
「みんな悲劇が大好きなんだよ」
「Everyone likes tragedy very much.」
他人の悲劇、または悲劇や不幸から得られる美談はどの国の人でも好きなのですね。
日本のお国柄だけではないようです。
なぜ人は他人の悲劇が好きなのでしょうか。
きっと自分の悲劇と比べ、それよりはまだマシ、いや違う、自分の方がよっぽど悲劇だと思うことにより、気持ちの持ち方を図っているのだと思います。
自分より悲劇な人がいれば救われますからね。
マイク・タイソンの名言⑤
「これまで生きてきて幸せだったことなんか一度もなかった」
「There was never a case that I was living and was happy up to now.」
この言葉を聞き、どう感じたでしょうか。
幸せの基準は個々で違います。
筆者は、タイソンの描く幸せはとても高く大きいものだったのかもしれないと解釈しました。
どんなに貧しくてもまったく幸せを感じなかったことはないと思いたいです。
ささやかな幸せはあったと思います。
しかし、日本という国でしか生活したことのない者に、アメリカという国での貧困生活を知れというのは無理で、日本での貧困とは比べ物にならないものなのかもしれません。
それでも、砂一粒くらいの幸せはあったと思いたいです。
まとめ
マイク・タイソンは肌の色のこと、アメリカの貧困生活のことなども言っています。
差別や貧困に関してはかなり敏感に反応していたのではないでしょうか。
アメリカは自由の国であると思っている人が多い反面、実はその自由ってなんだよ……と訴えたい実際に住んでいる人の悲鳴を代弁しているように感じる言葉が多々ありました。
今回、それらの言葉は控えさせていただきましたが、マイク・タイソンが現役で活躍していた時からあまり改善されていないようにも感じるのは、本当の意味で心も豊かになれる国がこの地球上にはないからなのかもしれないと、考えさせられました。
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