世の中にはたくさんの書物、その中でも創作した物語の本があります。
原書を読める方なら問題ありませんが、日本語のみでしか読めないと読める作品も限られてきます。
日本語に翻訳されていれば読み手の選択幅が広がります。
しかし翻訳される作品は世界的にも有名でないとなかなか難しいものです。
さて、スタンダールという方をご存知でしょうか。
彼は1800年代に活躍した作家です。
代表作といえば「赤と黒」または「恋愛論」ではないでしょうか。
本読まない、または海外作品は興味ないという方もいると思います。
その方々でもナポレオンという名前はご存知だと思います。
スタンダールはそのナポレオンのイタリア遠征に参加した人物なのです。
歴史に名を遺すような人と関係あるこの人は、どんな名言を遺しているのでしょうか。
スタンダールとは?
1783年生まれ、1842年没、59歳で亡くなっています。
死因は脳出血、どの時代でも怖い病気です。
スタンダールはペンネームで、本名はマリ=アンリ・ベールといい、彼は軍人となりナポレオンの2度目のイタリア遠征に参加します。
このイタリア遠征でこの国の魅力を知ることになります。
一度除隊するも再び軍に戻り今度はロシア遠征に参加します。
ナポレオンが没落するとイタリアに住み「恋愛論」を執筆、パリに戻り「赤と黒」などを執筆します。
彼の作品は近代的な小説と言われるようになるのですが、生前はその良さを理解されることはありませんでした。
スタンダールの名言①
「高慢な女は自尊心から嫉妬を移す」
「A proud woman moves jealousy from pride.」
高慢な女と女に限定されていますが、自尊心から嫉妬に変わるのはなにも女性だけではありません。
人間なら誰しもそういった感情を持っているものです。
ただ嫉妬という嫉みに変わるのか、励もうと向上心に変えるのかは個々が持つ自尊心の在り方だと思うのです。
たとえば、過去の栄光にしがみついたまま努力をしなければいい方向へと自尊心は働きません。
結局のところ、高慢でなければいいのです。
それは女に限定したものではありません。
恋愛においても、女の方が嫉妬深いと思われがちですが、それは偏見であり、誰にでも生まれ出る感情なのです。
責任転嫁や誰かのせいにせず、常に自身が努力し精進していく気持ちを持つのが大事なのではないでしょうか。
この言葉から、そういった人の根底にある負の感情をコントロールすることが大事であると学べると思います。
スタンダールの名言②
「恋が生まれるまでは、美貌が看板として必要である」
「A beauty is needed as a sign until love is born.」
人間は中身、性格が大事といいますが、本当でしょうか。
長く付き合うにはそれらが大事になりますが、たくさんの女性が目の前にいて、敢えて見た目のよくない人の方が性格がよさそうと声をかけますか?
そうではありませんよね。
男女ともに、第一印象で声をかけると思います。
だとしたら、見た目は大事です。
女性が美貌を看板にして男選びをしてなにが悪いのでしょうか。
男も見栄えよくして女性を物色しますよね……恋がはじまるまでの過程に男も女もないのです。
ゆえに、恋をはじめたいのであれば、可能な限り見映えはよくするする、その努力が必要であるというこの言葉は、これから恋をはじめたい人にとって助言となるものだと思います。
スタンダールの名言③
「子供は涙で命令し、聞いてもらえないと、わざと自分を傷つける」
「A child gives an order by a tear and I have to be able to ask, one is injured deliberately.」
子供は自身の感情を上手く言葉で相手に伝えることができません。
その感情がいったいどういうものなのかを知らないからです。
これからいろいろ経験をして知っていくのですから、仕方のないことです。
泣いて訴えるという行動はなにも子供に限ったことではありません。
大人も感情をコントロールできないと泣いて訴えてしまう人も中にはいます。
精神的な面がもろいのでしょう。
涙で訴えても聞き入れてもらえない時、自身を傷つける発言をしてしまう時があります。
他人ではなく自身であることから、無意識に他人を傷つけることはよくないことだと知り、また自身を傷つけることで自分に対しての愛情を確認したいのだと思います。
そうなるまでの過程にもよるとは思いますが、子供も大人もそうなってしまう時の大多数は愛情の確認ではないかと思います。
スタンダールの名言④
「女というものは、始終どこかに故障のある機械みたいなものだ」
「Something as a woman looks like the machine by which a breakdown is somewhere always.」
日本には「女心と秋の空」という言葉があります。
秋の空は変わりやすく女心も変わりやすいのでそれとかけているのでしょう。
朝と晩では言っていることが違っていた、なんて経験をした男性も少なくないのではないでしょうか。
スタンダールもそういった経験をしたのでしょう。
彼の場合は秋の空ではなく故障している機械に例えています。
いつの時代も女性はそういう生き物なのですね。
世の男性のみなさん、そういうわけですからあまり目くじら立てずに、とりあえず否定はせず聞いてあげるという優しさをみせてみましょう。
きっとそういう男性は女性からより一層の愛情を頂けると思います。
余談ですが、日本では「女心と秋の空」というとはじめに書きましたが、「男心と秋の空」が本家だとご存知でしたでしょうか。
結局のところ、男性もころころと気持ちが変わる生き物なのです。
お互い様ということですね。
スタンダールの名言⑤
「恋愛が与えうる最大の幸福は、愛する人の手をはじめて握ることである」
「The biggest prosperity to which love can give it is to grasp person’s loved hand for the first time.」
恋愛を重ねていく中で、愛を実感できるのはどんな行為であると思いますか。
最大は肌を重ねるや結婚かもしれませんが、それらの出発地点はなんでしょう。
相手に触れるという行為です。
今の世の中、触れればセクハラと言われる時代ですので、異性に触れるという行為はかなりハードルが高いのです。
触れることを許してくれるということは、好意があるからという答えになると思います。
スタンダールが生きていた頃の時代は、国にもよりますが素手で女性に触れるのはいかがなものかという時代であったと思います。
今とは少し意味が違いますが、共通して言えるのは無暗に触れてはいけないということです。
そのため、愛した人の手を握れることは最高の幸せということになります。
愛しているという告白を受け入れてくれた以上の幸福、きっと今の時代も付き合い始めた頃はそうだったと思います。
その時の気持ちを忘れず、最愛の人との幸福な時間を共有していきたいものですね。
まとめ
今回は「愛」に絞ってスタンダールの名言をまとめてみました。
小説家であったことからも、ロマンチックでありながらかなり神髄にズサッと突き刺さるようなことも言っています。
だけどそう感じるのは、言っていることが当たっているからなのでしょう。
対人関係は難しく、それ以上に努力が課せられるのが「愛」だと思います。
無償の愛というものもあり、また家族的かつ肉親愛というのもありますが、そういったものではなく、自身が作り上げていく愛は苦難もあります。
だけど原点に立ち戻ってみれば、片恋で苦しんだ時の方が今よりもつらかったということもあると思うし、通じ合えた時の喜びはそれらの苦難を消し去れるくらいの幸福であったと思います。
はじまりの気持ちを忘れず、愛する気持ちを持ち続けたい、理想ではありますが、努力はしたいものですね。
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