川上哲治さんという方をご存知でしょうか。
野球が好きな方なら、引退選手であっても精通している方はおられると思います。
川上哲治さんについて語るなら、野球でしょうか、それともジャイアンツでしょうか。
筆者は野球漫画です。
現役時代はもちろんですが、監督時代も記憶にありません。
漫画で知り、実在の人とは思ってもいませんでしたから。
世代で感じ方はいろいろだと思います。
しかし、川上哲治さんのことを知ると、とても偉大な方であったことがわかりました。
川上哲治さんとはどんな方だったのでしょうか。
川上哲治とは?
熊本県出身の川上哲治さんは、1920年生まれ2013年93歳没、現役は左投左打ちの元野球選手です。
引退後は監督や解説などをされていました。
現役時代はプロ野球史上初2000本安打を達成、「打撃の神様」と異名がつくほどでした。
引退後、コーチを得て監督に就任すると、巨人軍は9年連続リーグ優勝をします。
監督を退いたあとは、子供たちに野球を教えたり解説をしたりしていました。
高齢になると解説などの仕事から一線を退きます。
1992年には野球界初の文化功労者に選ばれました。
しかし2013年、老衰のため93歳でこの世を去ります。
川上哲治さんがつけていた背番号16番は、ジャイアンツの中で永久欠番とされています。
川上哲治の名言①
「基本を選手に教え込んでいくというのは、監督、コーチの指導の重要な部分です」
基本を指導するのは監督の重要な役割、これは野球に限らず指導者という立場にある者なら当然のことと思います。
やりやすいようにやるのもよいですが、それは基本をしっかり身に着けたからこそ自分なりにやりやすい型というものができあがるのだと思います。
プロ野球選手のフォームなどをみていても、基本からかけ離れた人、みかけますよね。
けれど基本があるからああいう型でも成績を残せるのです。
これは学生や社会人にも言えます。
勉強も仕事も基本が知っているから応用がきくのです。
指導者、監督であったり教師で会ったり上司で会ったり。
聞くより見て学べという時代やそういうスタンスの人もいるとは思いますが、教えてくださいと自ら言うのと言わないのとでも違ってきます。
向上心があるのなら、自ら教えを乞う気持ちを忘れてはいけないと感じます。
川上哲治の名言②
「スランプというのは、好調なときにその原因が作られている。だから、好調なときが一番心配です」
よく、好調が続くと怖いと感じること、またそういう発言を耳にしたことがあると思います。
筆者も好調すぎると逆に怖さを感じることがあります。
絶対、この後落ち込むような出来事がやってくる……と思うので、この好調に甘んじてはいけないと気持ちを引き締めます。
好調だと気が緩みがちになるのだと思います。
誰だって好調であった方がいいですよね。
気のゆるみ、甘えなどが好調でなくなる原因なのかもしれないと、筆者は思います。
ノッている時こそ、気を引き締めていきましょう。
川上哲治の名言③
「中途半端だと、愚痴が出る。いい加減だと、言い訳がでる。真剣にやれば、知恵が出る」
この名言を見て、ああなるほど……とものすごく納得できてしまいました。
真剣に挑めば確かに知恵がでてくることもあるでしょうが、やりきった感もあるので愚痴や言い訳は出てこないものなのです。
他人から見たらそうは思わなくても、頑張りや努力には個人差があります。
自身の中でやりきった感が生まれたり、愚痴や言い訳がでてこないのであれば、それは真剣に挑んだということなのでしょう。
川上哲治の名言④
「努力に際限などない。努力していると思っている間は、本当に努力しているのではない。努力しているという意識が消え、唯一心になって初めて努力といえるのだ」
こちらの名言もすごく納得できました。
努力に限界はないとはいえ、個人差はあります。
努力や頑張りの上限には個人差があることを踏まえ、それでも努力したと思っている間は本当の努力ではないのだと思います。
個人的な美学としては、努力や頑張りをしたと主張するのもどうかと思うところがあります。
本当に努力した方は努力したという意識が消えるという言葉にも納得です。
努力の部分を表に出さない人、いますよね。
そういう方々こそが本当の努力をした方なのだと思います。
川上哲治の名言⑤
「野球人である前に社会人であれ」
近年、著名人たちの不祥事に対し一般人の感覚からすると社会人として当然のことがなぜできないのか……と思う事例も少なくありません。
一般人と常識がズレているのでは? と思うこともあります。
一度でも社会に出たことがある人は違うという意見も目にすることから、野球選手に限らずその職業である前に人として社会人である必要があるということでしょう。
特殊な仕事をしていると一般と認識がズレてしまうこともあります。
その業界独特の雰囲気に飲まれるというのでしょうか、そんにことにならないよう一般的な社会人常識は備えておきたいものですね。
まとめ
野球選手としてのトレーニングに関しての名言は、今それをやったらダメなのでは? と感じるものが目につきました。
しかし、川上哲治さんが監督をされていた時代は、それが当たり前だったのでしょう。
けれど、時代遅れのトレーニングだとしても気持ちの持ち方などは今でも当たり前とされていることが多いと感じました。
もし目標が頓挫しかけた時、心が折れそうになったときなど、川上哲治さんの遺された精神面に関する言葉は非常に心強く感じられるのではないでしょうか。