セネカ 名言 英語



歴代、多くの偉人がいる中で皆さまはセネカと言う名前をご存じですか?

セネカは、ユリウス・クラウディウス朝時代のローマ帝国時代、政治家の他にもラテン文学の白銀期を代表する哲学者や詩人としても名を残し、数々の名言集も残しています。


特にセネカが残した名言の中には、「生涯」「恩恵」「奴隷」「規則」などの言葉が多く使われており、その言葉の中には沢山の教えがあります。

今回は、セネカの心に響く名言集を日本語版と英語版で紹介いたします。

セネカとは?

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紀元前1年にコルドバの裕福な地主の次男として産まれたセネカは、10代の頃ローマへ移住しそこで雄弁術や、修辞学などの基本的な教養を学んだ後、哲学を専攻したセネカは若くして哲人の名声を得る事になり、ストア派哲学者の代表的人物としても偉大な作家や思想家達を魅了してきました。

また、セネカは第五代ローマ皇帝ネロの幼少期の家庭教師だった事でも知られており、治世初期にはネロの助言者として支え、権力と富を手に入れました。


しかし、その当時のローマ皇帝ネロが暴君だった事や、政治的な陰謀が渦巻く中で、セネカに対する非難の言葉が浴びせられる事が多く、「暴君の家庭教師」又は「セネカの蓄財が哲学者に相応しくない」などの理由から告発される事になったようです。

その為、セネカを8年間コルシカ島に流刑し、セネカとネロは引き離される事になりました。


助言者であるセネカがいなくなったローマ帝国は、陰謀などが渦巻きネロは益々暴君と化した為、母であるアグリッピーナはどうしても簡素で勤勉な生き方を好むセネカの教育が必要だと思いセネカを呼び寄せたとされています。

しかし、アグリッピーナの死後、狂気を増したネロは残忍さに拍車がかかり、最後はセネカがネロ暗殺の陰謀に関与したと言う告発で糾弾しセネカを自殺に追いやったと言う事です。


そんな激動の中を精一杯生きたセネカが残した名言集には、人として生きるための教えが数多くあります。

セネカの名言①

全ての残忍性は臆病から生まれる

All cruelty springs from weakness.

16歳でローマ皇帝に即位したネロは、セネカの教育を受けながらも自分の政策の邪魔になる全ての者を殺害し、自分の母も弟も死に追いやり、更には子供の頃から恩恵を受けたセネカまでを自殺に追い込み、残忍な形で殺害しています。

また、ローマ大火の原因をキリスト教徒に濡れ衣を着せ迫害し、簡単な裁判にかけて猛獣の餌にしたり、十字架にかけたり、松明代わりに燃やしたりしたと言います。


更にキリスト教の最高指導者であるペテロも逆さまに十字架にかけられ殉教したと伝えられています。

このような人間の全ての愚かな行動に対してセネカは、全ては恐怖心から生み出されるものであり、人間にとって最大の敵は自分自身の臆病な心であるとも語っています。


確かに、ドイツのヒトラーなどと照らし合わせて見れば独裁政権としても同じであり、権力の元で残忍性がエスカレートしていったとも言えますよね。

これは自分の命を人の為に使う事をせず、権力を失う事の恐怖心から生まれるものであり、自分自身を守る為だけの行動と言えます。

つまりは、どんな人間よりも臆病者だからこそ残忍性を持ってすべてを支配しようとする事なのでしょうね。

セネカの名言②

恩知らずの欲望ほど大きな悪を持つ欲望はありません。

There is no desire to have great evil as much as ungrateful desire.

恩人でもあるセネカを自分の暗殺計画に関与したと罪として自殺を強要すると言う事は浅はかであり、あまりにも暴君と言えますよね。

もっと、冷静に対処することが出来れば、自分にとって一番力になるセネカを失う事は無かったと思います。


結果的にセネカの助言によって善政を行ってきたネロは、暴君によって悪政を行う事で完全に皇帝としての人望をなくし、元老院たちの失望を受けてローマを去ることになり、追いつめられたネロは自殺と言うことで最期を終える事になります。


欲望を持つ事は時には活力に繋がるものですが、それは目的にもよりますよね。

私利私欲のための欲望は慎むべきと言う事を教えているのかもしれませんね。

セネカの名言③

他人の罪は目の前にあり、自分の罪は背中の後ろにある。

Other men’s sins are before our eyes; our own are behind our backs.

人間は、他人の悪い所は良く見えていても、自分の悪い所は見えていない事が多いものです。


人の悪い所を一生懸命に注意している事が、実は自分もそうだった…と言う事は良くある話で、後から気づくと恥ずかしくなる事がありますが、それだけ、自分の事は見えていない事が多いものです。

人の上に立つ立場の人間は、まずは自分自身を知る事が重要と言えそうです。

セネカの名言④

毎日を最後の一日のように思いつつ生きる。

Think every day as the last day of your life.

人は、日常が永遠に続くと思っている人は多いと思います。


しかし、今日が人生最後の日と思えば一分一秒を無駄にすることなく、精一杯生きようとするものです。

ただ常に全力疾走では力尽きてしまうので、常にこの気持ちを持ち続ける事が大切だと言う事なのでしょうね


今の私には一番必要な言葉かもしれません。

セネカの名言⑤

怒りは何の役にも立たず。
大切なのは理性と勇気である。

Anger is not useful for anything .
What is important is reason and courage.

人の怒りは過去も未来も見据える事ができなくなり、感情にまかせて叱ったり、大声を荒げたり、今まで積み重ねてきたものも一瞬にして壊してしまう事がありますよね。

誰もが怒りを抑える事は難しい事ですが、何の役にも立たないからこそ、その感情を抑える理性が必要であり、その感情が真の勇気だと言う事を教えてくれているのかもしれませんね。

まとめ

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皇帝ネロにとってはセネカも自分の暗殺を企てている仲間の一人と考え、それが怒りとなって一番の理解者でもあるセネカを失う事になり、暴君によって皇帝の位も失くしローマを捨てる事になったのですが、この時ほんの少しの理性と勇気があればもっと違った時代になったのではないでしょうか。

しかし、そんなネロも民衆には人望があり、ネロの死後を嘆き悲しむ人は多かったと言われています。


それは、善政を助言したセネカの教育が生きていたとも考えられ、決して無駄ではない事を意味しているものと思われます。

セネカが残した名言は現代の政界にも通用する言葉が多くある為、是非見ていただきたいと思いました。


以上、セネカの名言集が心に響く~日本語版・英語版の紹介~でした。


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