キラ・ヤマトと聞いて「機動戦士ガンダムSEED」「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」に出てくる登場人物だとわかる人にはあえて説明はいらないでしょう。
しかしそうではない人のために、「機動戦士ガンダムSEED」「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」は「機動戦士ガンダム」をはじめとするガンダムシリーズの作品のひとつになります。
ガンダムシリーズは作品単位でテーマがありますが、この「機動戦士ガンダムSEED」「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」の2作については遺伝子操作によって造られた秀でた才を持つ人類と、そうではない人類との戦いを描いています。
地球人とコロニーに移住した元地球人の戦いより考えさせられるテーマであると思います。
キラ・ヤマトは遺伝子操作で生まれた最高のコーディネーターという存在で、自分の意思とは関係なく戦火に巻き込まれて行きますが、次第に他人事では済まされないことに気づき、終戦に向け戦いに身を投じていきます。
そんな主人公が発する名言にはどんなものがあるのでしょうか。
キラ・ヤマトとは?
「機動戦士ガンダムSEED」で主人公を、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」では主人公のシン・アスカと共に重要な役どころにあったキャラクターです。
SEED登場の時の年齢は16歳、SEED DESTINYは前作から2年後の設定ですので18歳です。
実の両親から母の妹夫婦(ヤマト夫妻)に預けられ、そのまま養子として育てられます。
カガリとは姉弟の関係にありますが、実際のところどちらが兄で姉なのかは不明なため、カガリの一方的な主張で、キラは弟ということになってしまっています。
アスランとは親友でしたが、再会した時に敵味方になっていたため、本気の殺し合い戦闘をしたこともありますが、戦いの本質、本当の敵はなんなのかを知り両軍の垣根を越え共に戦います。
2年後のSEED DESTINYでは戦いたくないとオーブで隠居状態ですが、傍らには恋人のラスクが……しかしそのラスクが狙われたことにより、再び戦う道を選びます。
しかし、共にオーブにいたはずのアスランがザフトに復隊したことで衝突してしまいます。
デュランダル議長の狙いと企みを知ったことで共闘、今度こそコーディネーターとナチュラルの戦いに終止符がうたれます。
唯一のスーパーコーディネーターであるがゆえに様々な葛藤をしますが、自分の考えをしっかり持ち、言葉だけではなく行動を起こすキラの発した言葉の数々の中から、彼らしい名言を集めてみました。
キラ・ヤマトの名言①
「本当は何が正しいのかなんて、僕たちも全然分からないけど、でも、諦めちゃったらダメでしょ?分かってるのに、黙ってるのもダメでしょ?その結果が、何を生んだのか僕たちはよく知ってる。だから、行かなくちゃ・・・またあんなことになる前に」
このセリフはSEED DESTINYで、アークエンジェルはこれからどうしたらいいのか、キラなりの考えをみんなに語った時のものです。
世の中のこと、実は知っているようで知らないことの方が断然多いです。
そんな中で、いくつかある選択肢のどれを選べば正解なのかも実のところ誰もわかりません。
わからないから諦めるというのは違うような気がします。
キラたちは一度SEEDで争いの結果を経験していますので、それだけは避けたいと思うのは当然のことです。
現実の世界でも歴史に学ぶということで歴史の勉強をしますよね。
過去の間違いを繰り返してはいけない、もし繰り返しそうだとわかっているのなら行動して回避しなくてはいけない。
人は失敗から学べる生き物ですので、身近なことでも見て見ぬふりはしない努力をしたいものですね。
キラ・ヤマトの名言②
「いくら吹き飛ばされても、ぼくらはまた花を植えるよ・・・きっと」
こちらもSEED DESTINYのセリフで、最終回です。
石碑の周りにあった花は戦火でなくなってしまったけれど、また植えるとストレートに解釈もできますが、花にたとえていますが人であったり建物であったり、戦火で失ったものは何度でもつくりなおす。
戦争に負けない、人は強いと言っているようにも受け取れます。
キラ・ヤマトの名言③
「でもカガリは、今泣いているんだ!こんなことになるのが嫌で、今泣いているんだぞ!!何故君はそれが分からない!なのにこの戦闘もこの犠牲も仕方がないことだって、全てオーブとカガリのせいだって、そう言って君は討つのか!今カガリが守ろうとしているものを!なら僕は君を討つ!」
これもSEED DESTINYのセリフです。
ザフトに戻ったアスラン、オーブからカガリを奪ったキラが互いの主張をするのですが、このセリフだけを見ればアスランがダメな人に思われてしまいそうですが、実際問題、戦争や政治は綺麗ごとばかりではできません。
キラの言うように好きな人のためだけにすべてを捧げられる立場は理想です。
けれど力を持ってしまうとそれだけで行動ができなくなります。
とくに政治や戦争は…、だからこそ、争いごとは起こしてはいけないのだと思います。
好きな人に刃を向けなくてはならない、それが戦争だと思うからです。
キラ・ヤマトの名言④
「命は、なんにだって一つだ!だからその命はきみだ!彼じゃない!」
SEED DESTINYのセリフで、レイに対してのギラの言葉です。
レイとクルーゼはアル・ダ・フラガの出来損ないのクローンです。
そのため、レイとクルーゼは個々でありそれぞれ別々の人であるのですが、レイはなぜかクルーゼと同調、もしくは彼と同じような道を敢えて進もうとしたため、自分はクルーゼであると言ったのだと思います。
しかしそれに対し、キラが発したのがこのセリフになります。
クローンであっても、持って生まれた命はその人の命であるのですが、クローンであるがゆえに、自分の命は誰のものだろうと思うのでしょう。
命では重すぎるので、人生に置き換えてみましょう。
子供の人生はその子供のもので親のものではありません。
ひとりひとりが持っているもの、持ってもいいものが命であったり人生であったりするのではないでしょうか。
だからこそ、奪っていい命はない…というようなセリフもよく耳にするのだと思います。
キラ・ヤマトの名言⑤
「力だけが僕の全てじゃない!」
これはSEEDのセリフです。
キラがクルーゼと戦っている時のセリフで、最終回です。
唯一のスーパーコーディネーターであるキラはほかのコーディネーターにない力を持っています。
世の中には持って生まれた絶対的な力を所持している人がいると思っています。
例えるなら、親が物凄い権力者だとか…です。
力が全てと思う人もいると思いますが、果たしてその人の人間性を図るのに必要なのは力だけでしょうか。
人は力さえあればそれでいいのでしょうか。力のない人はどう足掻いても勝ち目はないのでしょうか。
人の世界は不平等ですが、だったひとつのものだけで人を判断することはないと思います。
たったひとつの汚点だけでその人のすべてと判断することもやってはいけないことだと思います。
人とはいろんな要素の集合体と言ってもいいでしょう。欠点を指摘されたからといって諦めないでほしいと思います。
まとめ
ガンダムシリーズはどの作品もメッセージ性の強い展開になっていると思います。
戦闘なんて、現実問題関係ないと思うかもしれませんが、実は現実でもいつどんなタイミングで勃発するかわからないと思っています。
第三者としてそれぞれの言い分を見聞きして知っているので、同じ作品を見ても感じ方はそれぞれ少しずつ違っていると思います。
キラの言葉が響かない人もいれば、響く人もいるということですね。
立場が違えば考え方も違ってくるものです。
キラの考えは理想論だと感じています。
だけど、その理想を実現させようと行動するところが凄いところです。
所詮創作と言われたらそれまでですが、創作だからこそ言えることもあるのではないかと思います。
キラの発言が気になりましたら、ぜひストーリーを通して再確認していただければと思います。