なにかのおりに著名人や偉人の言葉に助けられたり、励まされたりしたことがあるかと思います。
またそれらを知り、その人の人生を知ることで、このように生きてみたい、手本にしたいと思う人もいると思います。
先人たちの言葉は、その時その時を真剣に生きたからこそ今も残っているのだと思います。
その言葉をどう受け止め理解するかは個々で変わってくるでしょう。
まず、生きている時代が違います。
しかし、それでも類似する状況はあると思うのです。
なにかに立ち向かう時、その大小はありますがはじめの一歩は勇気のいることです。
その時、どなたかの言葉に背中を押してもらえたとしたら、自分だけではないのだと勇気がわくと思います。
では、どんな方がどんなことをその時に言ったのでしょうか。
今回は歴史や宗教に興味がなくても知っている人が多いだろうと思える、ジャンヌダルクをとりあげたいと思います。
ジャンヌダルクとは?
ジャンヌダルクは15世紀フランスの軍人です。
日本では小説やゲームなどに登場することも多く、中には彼女をモチーフにしたと思われる作品もあることから、知名度の高い女性のひとりとなっています。
彼女は農夫の娘として生まれ、13歳の時に神の言葉を聞きイングランドとの100年戦争に貢献します。
しかし1431年、19歳の時に異端審問にかけられ火刑となり亡くなってしまいます。
1456年に復権裁判でジャンヌの無罪が宣言され、1920年に列聖されます。
列聖とはカトリック教会の聖人に加えられたということです。
そのため、歴史上の人物にとどまらずキリスト教の殉教者、聖人としての知名度も高く幅広く今もなお人気がある女性なのです。
ジャンヌダルクの名言①
「一度だけの人生。それが私たちの持つ人生すべてだ」
「A life only of the once. That’s all lives we have.」
人生は一度きり、その言葉はジャンヌに限らず多くの方が類似した言葉を残しています。
人生にリセットはない、やり直しはききません。
しかし行いを正すことはできます。
正せたからといって、その過ちなどが自身の人生から消えることはないのです。
それらも含めひとつの人生なのではないでしょうか。
だから生きる道に責任を持ち、悔いなく生きていく、それは昔も今も、そして未来も変わらないのではないでしょうか。
ジャンヌダルクの名言②
「私たちが戦うからこそ、神は勝利を与えて下さる」
「Because we fight, God gives me a victory.」
ジャンヌは信仰ある女性であったため、神の示す言葉を真摯に受け止め行動をしてきました。
そのため、彼女のいう「神」に対し、日本人はややとっつきにくい存在かもしれません。
日本でいう神と彼女の信仰する神は全く違うからです。
しかしなにもジャンヌの信仰する神でなくてもよいと考えます。
戦い、勝者にしてくれる神は戦う個々の信じるものでいいのです。
困った時の神頼みでもよいのではないでしょうか。
勝つという信念、それこそが個々の胸の内に存在する神というものなのだと思います。
ジャンヌダルクの名言③
「勇敢に進みなさい。そうすれば総てはうまくゆくでしょう」
「Advance bravely. When doing that, everything would work.」
勇敢に進むは自信をもって前に進むにも解釈できると思います。
もし悩み立ち止まってしまっているとしたら、悩む気持ちを勇気に置き換えて突き進んでみればいい、その勇気は絶対に裏切らず結果的には成功に繋がるともいえます。
もちろんそこまでの道のりには挫折もあるでしょう。
苦労せずに成功はありえません。
ジャンヌダルクの名言④
「私はまったく怖くない…だって、これをするために生まれてきたのだから」
「Because I have been born for… of which I’m not afraid at all to do this.」
この言葉をいった時の彼女は本当に怖くなかったのでしょうか。
そう思えるだけの覚悟や信頼のようなものがあったのかもしれませんが、怖くないわけがないと思います。
しかしなにかを成し遂げるためには怖がっていられないと奮い立たせたのかもしれません。
その先に目的がある、だけど手前に障害があり乗り越えなくてはならない。
その障害は命の駆け引きに匹敵しているかもしれません。
けれどもジャンヌはきっと目先の障害よりも先にある成し遂げたいことを見据えたのでしょう。
そこに行くためなら困難は恐怖ではない、そう解釈できれば現代にもあてはまることがあると思います。
受験もひとつかもしれません。
合格発表は怖い、だけどその先に自分のなりたい未来があるとするならば、自分の力を信じ可否の結果を確認しますよね。
ジャンヌダルクの名言⑤
「わが主の書物には、あなたがたよりたくさんのことが書かれているのです」
「Things more are written on a book in my lord.」
この名言は宗教的かもしれません。
わが主は神をさし、書物は聖書でしょうか。
聖書を読まれた方ならもしかしたらジャンヌの言葉にも個人差はあれど納得できるかもしれません。
しかしここでは宗教から離れてみましょう。
世の中にはたくさんの書物があります。
ためになる書物もたくさんあります。
世界は広く、もっと素晴らしいことを言っている人がいるのに、自分の世界でしかものごとを考えられない人もいます。
そういった状況に陥った時とこの言葉はもしかしたら似ているのかもしれません。
その時、ジャンヌの立場であるのか、言われた側の立場であるのかはわかりませんが、偏った考え方や他人の言葉に耳を傾けられないという状況だけは避けたいものです。
まとめ
ジャンヌダルクの名言は人によっては非現実的に感じられるかもしれませんね。
神の言葉を聞いたなんて、なかなか信じがたいものがあります。
しかしそこは無下にせず、凡人にはハードルが高すぎて……くらいに思っているとよいでしょう。
個人的にはジャンヌの生き方はかっこいいと思います。
反面、宗教が政治に絡んでしまったのか、またはその逆で政治に宗教が利用されてしまったのか、背景にあるものはあまりいい印象はありません。
それでもその時代、短い人生を濃く生きた彼女の言葉は今の時代にも打たれるものがあるのではないでしょうか。
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